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名もなき毒

名もなき毒
宮部 みゆき
名もなき毒
定価: ¥ 1,890
販売価格: ¥ 1,890
人気ランキング: 4074位
おすすめ度:
発売日: 2006-08
発売元: 幻冬舎
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

続編があるのかな
本書に緊迫感、スピード感や奥行きの深さはあまり感じられなかった。しかし、ストーリーが主人公杉村の性格のごとく穏やかな展開で進むため、登場人物の思いや立場を慮んばかりながら読める作品である。

なんとなく爽やかな読後感
途中まで、「誰か」の続編というか主人公が同じとは気づかずに読んでいたといういたって呑気な読者です。この路線は殺人事件ではありますが、なんとなくほのぼの感を背後に漂わせていこうという作者の意図からか、明るさを常に感じてしまうのが特徴ですね。喘息もちの可哀想な青年のシーンでも面倒見の良い社長を配することによって惨めさが軽減されております。ただ、ナイフを持って押し入るエキセントリックなお姉さんについては、どうも作者の意図とする人物像がイメージに浮かびません。突き詰めるとものすごくノーテンキ&単純かつ我が侭な馬鹿になってしまって、ちょっとはシリアスな側面を持った人物にした方が良かったのではと思いますがいかがでしょうか?他の人物に関しては少なからず共鳴する気持ちが湧きましたがこのお姉さんに関してはシンパシーは湧かなかったです。こういう人物は初めてのような気がします。

『毒』をめぐって展開されるヒューマンドラマ
人間は誰もが大なり小なりの『毒』を持っている。
その『毒』を、自分の中だけで処理しようとする人もいれば、外の世界に吐き出そうとする人もいる。
どんなに『毒』を吐き出そうとしても、満足できる結果は決して望めない。
結果として付いてくるのは、人間としての生きているが故の更なる苦しみだけだ。

この本に登場する人は皆、何らかの『毒』を持って生きている。
生きているというのは、本当はものすごく辛いことなのかもしれない。
辛いからこそ、いまある楽しい瞬間や過去の楽しかった思い出がより鮮明なのかもしれない。
その楽しい瞬間をバネにして、人間は前を見て生きていくのだ。
決して振り返ったりはしない・・・この本には、このような教えもあったような気がします。

現在どこの図書館でも人気予約本ランキング5には入っています。
2006年8月5日の発刊からもう1年以上たったというのに・・・
こんなに人気があるということは、おそらく予想移以上に期待が大きいという事だと思います。
ぜひ、読んでみてください。



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