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模倣犯2 (新潮文庫)

模倣犯2 (新潮文庫)
宮部 みゆき
模倣犯2 (新潮文庫)
定価: ¥ 620
販売価格: ¥ 620
人気ランキング: 8029位
おすすめ度:
発売日: 2005-11-26
発売元: 新潮社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

現代社会がかかえる「闇」
2002年度版このミス10 1位。
2001年文春ミステリーベスト10 1位。
第55回毎日出版文化賞特別賞
第5回司馬遼太郎賞
2001年芸術選奨文部科学大臣賞

「火車」「理由はいらない」とならぶ、宮部氏の代表作。
個人的には、この三作品のなかで、一番好きな作品である。
若い女性を狙った連続バラバラ殺人という猟奇的な事件、マスコミを利用した劇場型犯罪をメインに据え(作者独特の文体ゆえ、怖さはない)、犯人や被害者のみならず、被害者の家族、加害者の家族、事件を報道する側等の視点から作品を展開している。単なる「謎解きの」ミステリーの枠に留まらず、現代社会がかかえる「闇」を描き出すことに成功しているところが、この作品が高く評価される所以だろう。

この事件から10年後の前畑滋子を主人公にしたスピンオフ作品が2005年夏から2006年夏に新聞に連載されており(新聞紙上のタイトルは「楽園」)出版が待たれるところである。


全巻の中で最も気持ちの悪い1冊
第1巻では、巻き込まれた人々の視点から殺人事件が描かれましたが、第2、3巻では同じ事件が殺人犯の視点から描いています。第1巻は文句なしに素晴らしいものでしたが、第2、3巻は私の好きな前巻の登場人物が一切登場せず、延々いかれた連中の異常心理が描かれるので、途中で何度も投げ出したくなるほどに気持ち悪い。後から考えれば、事件の全体像や結末への流れは分かり易くなり、被害者たちへの理解にもつながるので、第2、3巻にも十分意味はあります。同じ事件を2度描くことへの批判もありますが、事件に巻き込まれ、人生を破壊される人たちと、凶悪事件を引き起こし、他人の人生を破壊する人でなしは、同じ土俵で描くべきではないでしょう。しかし、それらを差し引いても、第2、3巻はできる限り思い出したくない、本書の中で非常に嫌いな巻です。
第2、3巻では、2人組の犯人のうち、従犯の男の内面を描いています。この男が殺人に手を染めるのは本巻の後半からですが、前半の歪み切った内面を見る限り、彼なら殺人にいつ手を染めてもおかしくはありません。優しさや思いやりなどかけらもなく、平然と人を騙し、傷つけ、利用する。少年時代のトラウマ等、確かに人格を歪ませる要素はありますが、それでもなぜこれほど心のない人間になったのか、理解できません。彼に理解など示すべきではないですし、宮部さんの文章も突き放すように冷淡なものです。ただ一つ理解できるのは、彼がとことん見下げた人間であることだけです。人間なら誰でも備えているはずの根本的な何かが、どうやらこの男には欠落しているようです。
こういう最低の人間に限って、自尊心だけは強いものですが、彼の歪んだ自尊心を満たすように、パニックに陥った人々を描いた巻末も、平凡な語彙で見事に描かれてはいますが、その分後味が悪い。いずれにせよ第2巻は、本書の中で最も嫌いな一冊です。


これもまた本能の放つ警告だった
 一巻の最後に遺体で登場した人物達の生い立ち。
 そして、連続殺人が起きるまでの経緯
がえがかれています。
 じわじわと危険な人物に変貌していく、この巻の主人公
 その主人公の、ガールフレンドや家族達の姿。
 殺された女の子や、女性達の様子などが主人公の視点で描写されている巻です。
 さらわれた女性が心理的にいたぶられる様子が、恐ろしいものでした。



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