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鳥人計画 (角川文庫)
東野 圭吾

定価: ¥ 580
販売価格:
人気ランキング: 144495位
おすすめ度:

発売日: 2003-08
発売元: 角川書店
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スポーツ科学を考える良書
単なる殺人事件ミステリーではなく、
その背景に、スポーツ科学がどこまで許されるか、
というテーマがあるのが非常にいい。
発達するスポーツ科学。
人間をサイボーグ化し勝利することがいいことなのか、
一方、行き過ぎたスポーツ科学トレーニングをしなくて、
負けてしまえば何も評価されないという勝負第一主義。
そのようなテーマを殺人事件仕立てにしたという点で、
非常におもしろい作品だと思います。
可哀想で仕方ありませんでした
東野さんの本を読むのは3冊目です。
「白夜行」「むかし僕が死んだ家」と読んで、面白いのは面白いんだけどもう一押し欲しいという感じでした。
今回の本は文庫としては新刊なんだけど、書かれたのはもう10年以上前のようです。
物語の舞台は平成初期なのかな。
スキージャンプの世界を舞台にして、日本でもトップレベルの選手が毒殺されたことから始まります。
しかし犯人は最初から分かります。
分からないのは殺人に至る動機です。
それは読み進めていくうちに分かってくるんだけど、それがすごく切ないです。
そして殺された選手が可哀想で仕方ありませんでした。
読み終わった時、ちょっと悲しくて暗い気持ちになってしまいました。
しかし、この作品は面白かったです。
なぜ犯人がわかったのかを犯人自身がが推理する
スキーのジャンプ競技をモチーフとした作品です。日本ジャンプ界のホープである楡井明が殺された。その犯人は、警察への密告によって、コーチである峰岸であることがすぐにわかる。それは、本書中盤ぐらいにわかることである。中盤から後半は、なぜ峰岸が楡井明を殺す動機となぜ峰岸が犯人なのかわかったのかということが解明されることになる。最後は、少しほっとしたなという印象が残った。スポーツには、人間らしい勝負を望みたいものである。
本書のもうひとつのテーマは、科学によって競技力が高められるかということだろう。楡井明というサンプルを取って、杉江翔に当てはめるというやり方をしているみたいだ。それも、筋肉の使い方であったり、ジャンプの飛び方に至るまで全く同化させるということだ。人間らしさを失ってまで、科学によって勝ちたいのかという感じがしますね。コーチである杉江泰介の気持ちがわからんではないが、やりすぎなんじゃないかという気持ちが強いですね。勝つために、肉体改造を施すのだが、その副作用として人間らしさが失われるのであれば、コーチとしては使用してはならないと思う。最後に、杉江翔に人間らしさが残っていることはせめてもの救いである。
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