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怪しい人びと
東野 圭吾
定価: ¥ 1,529
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おすすめ度:

発売日: 1994-02
発売元: 光文社
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日常にうずめくダークな部分に焦点
本書は日常にうずめくダークな部分に焦点を当てています。また、本書は短編小説でありながら、切れ味鋭い出来である。
各短編の紹介をします。
・寝ていた女:ある日家に帰ってみると、見知らぬ女がベッドに寝転んでいた。その見知らぬ女は、なぜいるのか?
・もう一度コールしてくれ:警察に追われ、侵入した家があのときの因縁のある人だった。この人のせいで、人生が転落していったと思っている。
・死んだら働けない:仕事熱心な性格が皮肉な結果を招く。「仕事熱心は結構だけど、それに夢中で、人の気持ちだとか考えなくなったら終わりだよ。」という言葉が印象的でした。
・甘いはずなのに:本書の中では、一番良かったですね。自分の勘違いが、もしかしたら無実の人を殺めることになるとは。
・灯台にて:主人公の僕がその灯台に行ったのを伏せて、祐介にその灯台に行くように仕向ける。そこで起きた出来事から僕と祐介の関係はどうなるだろうか?
・結婚報告:結婚報告の手紙が智美に来たのだが、そこに映っている写真は別の女性のものだった。それを解明するために、智美は金沢に向かう。その手紙と写真によって犯人が捕まることになるのだが。
・コスタリカの雨は冷たい:カメラの電池のふたによって、犯人の手がかりが得られた。
短編の見本のような出来。
長編を書いても、短編を書いても東野さんの面白さは損なわれませんね。まあファンの方ならご存知でしょうが(笑)。
今作も短編小説とはこうあるべきというような、見事にまとまった秀作ぞろい。飛びぬけたトリックなどがあるわけではないですが、ミステリアスにしかも、短い作品ながらキャラクターの造形の巧さはさすが。キャラクターが生きているため、作品が生き生きしてます。
コミカルなミステリーからダークなミステリーなど多彩なショートミステリーの中で、私のおすすめは「甘いはずなのに」。苦難の末のラストにともった明るさが見えそうな終わりかたがなかなかの出来です。
日常の落とし穴
何気ない日常、その中で普通に生活しているつもりでも、いつの間にか犯罪に巻き込まれたり、身近な人間が急に疑わしい人間に変わったりすることがある。思いもよらないときに思いもよらないことが起こる面白さ。それがよく描かれていると思った。東野さんの味が出ている作品。
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