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さまよう刃
東野 圭吾

定価: ¥ 1,785
販売価格:
人気ランキング: 44528位
おすすめ度:

発売日: 2004-12
発売元: 朝日新聞社
発送可能時期:
心が凍ってしまった
最愛の人をこんなかたちで奪われたら、私ならどうするか。
そう思いながら一気に読みました。
恐ろしかった。
哀しかった。
犯人には同情する余地は全くありません。誰かを大切に思うという心が無いからです。
そして、娘を奪われた父親の気持ちは、わかりすぎて痛いです。
私も2人の娘の親だから。たとえ子どもがいなくても、結婚していなくても、
1人でも大切だと思える人がいる人ならば、同じだと思います。
現実には復讐することは出来ないでしょう。
犯人の人権は守られているし、情報は遺族には伝えられないことの方が多いのだから。
だから、せめて小説の中だけでも・・・と思っていたのですが。
殺人に関しては少年法を適用しない、ということは、日本では無理なのでしょうか。
このままならば、小説が現実にいつなってもおかしくないと思ってしまいました。
「復讐」とは
「手紙」とはまったく逆の立場が描かれた作品。
最近よく問題になってる未成年者の犯罪、被害者に対するマスコミの取材体制
そんなもろもろの問題点を追及した作品。
読者のほとんどは長峰に感情移入してしまうことは、間違いないような気がする。
「復讐」なんてやってはいけないことだとはわかっていても
自分がその立場に立たされても、同じことを言えるかどうか。
この「復讐」が成功することを祈らずにはいられないそんな感覚。
そして、事件を追う警官達の心理もうまく書かれているなぁ…とも思った。
「警察は市民を守っているわけじゃない。警察が守ろうとするのは法律のほうだ。」
この台詞がすべてを物語ってるような気がした。
物語としての結末はなんとなく予想のつくものだったけれど普通に終わらないのが東野作品。
最後の最後で唸らされてしまいました。
これはさすがに予想つかなかったなぁ…。
何も感じずにはいられない
物凄く悲しい物語です。
未成年の犯罪に対する少年法の存在やその意義が大きなテーマで現行の法制度に対するやるせなさや憤りを強く感じさせる内容です。
今まで散々事件になってニュースで取り上げられた事もあって、多くの人が未成年の犯罪に対して「免疫」の様な物ができて「ああ、いつもと同じ事件ね」としか感じないのではなかろうか?
正直、数分のニュースよりも例えフィクションだとしても300ページ超で語られるその「無意味さ」は物凄い説得力を持つ。
登場人物の描写も上手く、みんな自分の感情を持った1人の人間であるという事を感じさせられる。またストーリーが秀逸で後半の主人公が強姦魔を追う展開はいつ発見できるのか、とハラハラさせられる。強引な展開でストレスを感じさせる部分が殆ど無いのだ。
不謹慎な発言かもしれないが、物凄く面白い小説であると思う。
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