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鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)
浅田 次郎

定価: ¥ 500
販売価格: ¥ 500
人気ランキング: 55689位
おすすめ度:

発売日: 2000-03
発売元: 集英社
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文章だから伝わる感動がある
浅田次郎の短編小説集。既に映画化された鉄道員(ぽっぽや)やラブ・レターをはじめ最近公開されたオリヲン座からの招待状などが収載されている。心にひっかかっている蟠りにたいして、ちょっとした出来事がそれを解決する奇蹟になる内容が多く、その出来事としてリアルなものからファンタジー仕立てのものまであり、ジャンルは特定できない。
鉄道員を映画と比較したが、2時間近い映画の内容がわずか40ページ程度にうまく凝縮されており、感動は十分伝わってくる。生まれた子供に買い与える物が映画と違っている点で賛否両論あるが、どちらにもそれなりの理由があってよし(鉄道員DVDの書評を見よ)。同様に、小説では娘の写真がないなどあり得ないとする意見もあるが、カメラがさほど普及していない時代に家族を写真館に連れて行く余裕がなかったこと(行こうと思いつつもできなかったこと)を短い文章に凝縮したのではないだろうか。これらは読者によって受け取り方が異なるので、あとがきにもあるように、好みが分かれることは必死であろう。乙松が味噌汁を口にして胸が詰まった理由が、小説でははっきりとわかるようになっている。映像によって感動が伝わる部分もあるし、逆に文章でなければわからない部分もあり、映画と小説はそれぞれの良さを引き出しているとおもう。したがって、両方をみることで、より面白さが増すはず。
それぞれの作品からうけた共通のテーマとして、重苦しい現実の中にあって、こころの切替一つで前向きに将来を受け入れようとするメッセージを感じた。
オリヲン座からの招待状も映画を見てみようと思った。平易な文章で万人に受け入れられると思うし、一気に読むことができる。評価は星4としているが、実質4.5くらい。
優しさの原点
2007年秋に公開された「オリヲン座からの招待状」収録。
時代の流れや、京都・西陣という特殊な街の中で
ひっそりと守り抜いてきた「愛」。
朴訥とした主人と、明るい妻。
決して裕福ではなかった、けれどふたりは幸せだった。
・・・
読んでいて、涙が止まらなかった。
他、全8編の短編からなるこの作品は、優しさとは?
幸せとは?ということを、静かに教えてくれる。
まさに珠玉の作品です。
中の短編「オリヲン座からの招待状」
映画を観たその足で、夜の銀座の地下の本屋へ走った。
気になったのだ、映画の中の最後の1台詞が!
それは、
主人公(加瀬 亮)が、先代(宇崎竜童)の妻(宮沢りえ)を、最後の最後、
「連れ(つれ)」と言ったのだ。
「え?」ってことは?????
映画の中では、最後までこの部分には触れていなかった。
これは「自分で自由に想像しろ!」と、私はとった。
でも、非常に気になった。そこで本を買いに走ったのだ。
ところがですお奉行様、本がない!
今、公開したばかりの映画の本がないことはないのに、無いのでござる。
ぐるぐるぐるぐる・・・何回も文庫コーナーを回った。ない!・・・
「これを今日手に入れなければ死んでしまいそうだー!」、と思いつつ、
ふと「鉄道員(ぽっぽや)」の帯に目が止まった。
「おー、これだ!これであるぞ!」
「何―んだ、鉄道員(ぽっぽや)の中の1短編だったのかー」
良かった、死ななくて。
自宅に帰って即、読んだ。
読み終えた。
あっさり36ページ。これしかない、ホントの短編だ。
よくもまあこんな短い小説を映画に膨らませたもんだ、ものすごく感心した。
その分、脚本、監督、出演者には大変だったであろう。全てがその行間から読み取らなければならないからだ。そう意味では、原作に頼ることなく1作品が作りやすいといえば作りやすかったかもしれない。
ところで、私の最大の疑問だが、
「え?何これ?」
私の疑問は、その最初の第1ページ目で解決してしまった。
「なんじゃこりゃー!!!!」*松田優作ばりで
あっけなく、解決。
最初の出だしが「オリヲン座」からの招待状の案内書で、そこに2人の名前が筆ってあった。
そうか、そういえば、ヒントはあそこだったのか?
蛍だ、
確かに、あそこはいい場面だったな。
しかし、いい演出だ。
原作を読み終わると、映画と原作とはまったく違う作品であることが解かる。
そういう意味で、2つともよくできたいい作品。
しかし、良くここまで膨らませたなー、関心、関心。
やー、関心、脱帽!
是非、原作も読んでください。
■お薦め:★★★★★
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